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ご挨拶・社長メッセージ

「グリーン・インフラストラクチャー」開発を促進・支援する
「金融・技術サービス会社」を目指して



●2009年度を振り返って
 株主の皆様には平素より格別のご高配を賜り厚く御礼申しあげます。
 2009年度(2010年4月期)は、2009年2月20日の三社合併によって生じた重複や無駄を解消する作業に加えて、2008年秋からの不況の波は再生途上にあった被合併/子会社の事業を更に悪化させることとなったため止む無く、「企業再生事業」から撤退する決断をするに至りました。
結果として、営業利益ベースで約30億円近くの損失と、特別損失として約70億円の損失を計上することを余儀なくされました。幸い、三年前に組成した匿名投資組合の解消等に伴い129億円強の特別利益を実現できましたので税引き後利益34億円を達成し、株主資本を173億円強に増加させることができました。
被合併会社の旧株主様におかれましては合併によって既存事業の再生・存続に期待を抱いておられることを感じておりましたが、当社の、2010年度以降の安定的な成長への方向性をより鮮明にするために、それぞれの事業モデルを再度見直し、酒類・食料品販売、医薬品開発・治験支援事業等の事業や会社について売却・譲渡を決断いたしました。何卒、ご理解、ご支持を賜りたいと存じます。
 この他にも2009年度は、いくつかの重要な決断・施策を実行いたしました。
 まず最初に、グループ内再編成です。次ページにありますように「金融サービス事業」を統括する中間持株会社である日本アジアホールディングズ株式会社(以下、日本アジアHD)傘下にあった「技術サービス事業」を取りまとめる国際航業ホールディングス株式会社(以下、国際航業HD) を、当社の直接傘下に位置付けることとし、2010年3月に実行いたしました。
これにより「金融サービス事業」部門と「技術サービス事業」部門を二つのコア事業として明確に独立、分離させ、経営責任とリスク管理を明確にし、専門性を発揮できる体制を構築いたしました。
 当社はその二つの持株会社を統括し、シナジー効果を発揮できるよう企画、管理することを通じて、グループの付加価値創造力を高めてまいります。
 次に、「金融」と「技術」の融合をより明示化、加速させる具体的方策の第一弾として、日本アジアHD傘下のユナイテッド投信投資顧問株式会社が欧州の太陽光発電施設開発事業に投資をする「ユーロ・ソーラー・ファンド」の運用会社、またジャパン・アジア・セキュリティーズ・リミテッドが管理会社となり、日本アジア証券株式会社が販売し、その投資コンサルタントとして国際航業HD傘下のKOKUSAI EUROPE GmbHが指名を受けるなど、グループ各社による投資管理事業がスタートいたしました。
投資や開発プロジェクトは「川上」から参加、管理することによって潜在するリスクを最小化できると判断し、投資ファンドへのリターンを最大化することに資するものと確信しております。
これ以降、同投資ファンドも絡めて50~60MW(メガワット)の太陽光発電所を欧州四ヶ国で試みてまいります。
 最後に、当社は、2008年6月より、東京証券取引所の定める「合併等による実質的存続性の喪失に係る猶予期間(上場審査基準に準じた審査を受けるための期間)」に入っており、2011年4月までの期限内に同期間を脱出するための再審査を受けるべく鋭意、準備を行っております。
再審査幹事証券会社の指導の下、合併後の内部統制(コーポレート・ガバナンス)の一層の強化、拡充を図り、国内外連結72社、持分法適用6社を含めた財務報告体制の強化と即時性を高めることに注力した結果、大きな改善が図られたと自負するものであります。
 世界的に誇れる技術の集積を持つ企業がその資金力の脆弱さから大規模事業や収益事業を獲得できないまま埋もれていった事例を多々見てまいりました。
「金融」と「技術」が共にもたれ合うことなく、同一グループ内での人的、組織的信頼感を保ち、シナジー効果の成果としての高い付加価値の実現を目指す体制作りの一年でありました。


●2010年度に向けて
当社(皆様の)グループは、地球規模で「グリーン・インフラストラクチャー※」開発を促進・支援する「金融・技術サービス会社」を目指します。
そのための中期的道標となる2013年4月期までの三年間を対象とした中期経営計画を作成いたしました。
2010年度はその初年度として、営業利益、経常利益の黒字化を図ります。
とはいえ、外部環境の不透明感は完全には拭えておらず、また、内部的にも未だ高成長を目指せる状況にはありません。
技術サービス事業の母体たる国際航業HDは従来の「空間情報サービス」を中心とした事業を「グリーン・インフラストラクチャー事業」へと集約・組み換えていくことと、新規事業への取り組みを拡大させることを決定しておりますが、それらの諸策が高収益化するのは来年度からと見込んでおります。
 また、「金融サービス事業」では国内外のグリーン・インフラ・プロジェクトへの組成アドバイザリー業務と資金調達能力を高める方策に加え、中国・ベトナムを中心とする アジアの証券市場への取り組みを一段と強化することで、収益の安定化と増大を図るため必要な拠点開設や組織の整備を急いでおりますが、収益寄与は年度後半からと予測しております。
こういった想定の下、今年度は中期計画、その先のビジョンを目指す足固めの年度として捉え、少しでも上積みを果たして一日も早く、復配を実現したいと役職員一同努力を重ねてまいります。
 本年度の施策といたしましては、「金融サービス事業」では、合弁で設立したベトナムの証券会社(ジャパン証券)は、地元大手のミリタリー銀行(MB)グループと業務提携を行い、同国の資本市場の育成、利活用を通じて地元事業を拡大すること、香港の証券会社とアセット・マネジメント会社の買収など、アジアでのビジネスネットワークの充実と拡大を進めてまいります。
そして「ユーロ・ソーラー・ファンド」の第二回目の組成を行います。
経営陣を一新した日本アジアHDは、着実にアジアへの道を拡大してまいります。
これらをベースに日本国内の証券、金融機関とのB-B-C(法人傘下の個人顧客を対象にした法人取引)の事業構築を広げてまいります。
 「技術サービス事業」では、金融サービス事業部門の支援も得て、今後三年間で欧州にて新たに170MWの太陽光発電施設の開発に取り組んでまいります。
 当社(皆様の)グループは、このような事業施策を通じて収益化に努めると共に、早期に「猶予期間」の解除のため東京証券取引所への再審査の申請を行い、マザーズ市場での上場維持に努め、更には、資本市場のみならず、広く社会からの認知と支持をいただくためにCI(企業に対する認知度)活動にも力を注いでまいる所存です。
今後ともより一層のご支援を賜りますようお願い申しあげます。

※「グリーン・インフラストラクチャー」とは、地球に優しい(地球環境の維持/保全にとどまらず改善・再生につなぐ)社会基盤・社会資本を言います。

2010年8月
日本アジアグループ株式会社
代表取締役会長兼社長
山下 哲生


 

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